猫とカメラと心理学 2004/08/15 ALPHA 別に三題話じゃありません:-) 人間にはボディゾーンと呼ばれる無意識に持ってる縄張りがあり、自分の身体 周辺に自分専用のスペースを保持したいという心理があるそうです。 例えば、電車の中でなるべく他人から離れるように両端の席から座ったり、自 動車を運転するひとなら『これ以上近寄られると不快な車間距離』を感じること があると思います。広々とした露天風呂でノンビリしてたらわざわざすぐ隣に座 るおじさんがタマに居るんですが勘弁して欲しいです(^^;; このボディゾーン、ひとによって大きさにずいぶんと個体差があるそうです。 他人にボディゾーンに侵入されるとストレスを大きく感じるものなので、不用意 に他人のボディゾーンは犯さないように気をつけたいものです。ちなみに、ボデ ィゾーンの大きさは対象となる相手によっても変わるもので、他人に近づかれた ら不快でも家族なら大丈夫、とか、恋人にだったらもっと近くにwelcome! だった りします。 この辺、『ボディゾーン』で検索すると面白いサイトがいっぱいあるので興味 を持たれたかたはどうぞ。ただ、なんかアダルトビデオのタイトルになってたり するのと(笑)、自動車の安全ボディのページがあたっちゃうんですが(を) さて。人間でこのアリサマですから、曲がりなりにも野生動物である野良猫さ んたちは、やっぱり自分のボディゾーンを持ってるんだと思います。 で、猫さんのボディゾーンは個体差がとてつもなく大きいです。 これまでの人生(猫生?)で、人間とどうかかわってきたかによるのでしょうか。 視線があっただけで逃げてしまうのもいれば、撫でようがコネくりまわそうが動 じないヤツとか、人間を見るとわざわざ寄ってくるのとか... 猫の写真を撮ろうと思ったら、まずはその猫のボディゾーンを把握するのがお 勧めです。猫のボディゾーンを侵害すると大きなストレスを与えますからシャッ ターチャンスを逃しやすいのです。 カメラマンの習性(笑)として、被写体には極力近寄りたい、と言うのがありま すが、逃げられてしまってはモトもコもありません(汗) まずは、相手が警戒する 距離より離れたところで立ち止まります。で、できる限り相手に無関心なふうを 装います。『猫さんだ、写真撮るぞ、撮るぞ撮るぞ』とオーラを出してるとあか らさまに怪しまれますから(を)、『お前なんか相手にしないぞ』って感じで明後 日の方向を向いたまま猫が警戒心を弛めるまで、5分10分は平気で待ちます(^^;)。 ボディゾーンの大きさは前述のとおり相手によって変化しますから、猫さんか ら『こいつはもう少し近くに寄ってきても大丈夫だ』と思われることがいい写真 を撮るために不可欠です。立っているよりも姿勢を低くしているほうが警戒され にくいコトも多いのでしゃがみこんだり、地べたにべったりと座ってしまったり 寝転んだりするのも有効だと思います。それに猫写真を撮るには猫の目線で撮る ほうがよい写真になることが多いので一石二鳥でもあるのです。 ただし、エサで釣ることは避けてください。それが“野良猫に対する責任”で す。詳しいことはここでは書きませんが、『地域猫』で検索するといろいろと活 動されているかたのページがありますのでご参照ください。 では、よい猫写真を撮られるコトを祈願して:-)