minority悲喜こもごも 2005/03/15 [Alien]ALPHA 初めて自分のパソコンを買おうと思ったとき、SHARPのX68000を選んだ。当時、 NEC PC-98シリーズのひとり勝ちがほぼ決定していたが、業務アプリケーショ ンを動かしたいのではなく、プログラムを(それもアセンブラで) 組みたいと いう強い思いがあったので周囲の声は気にならなかった。 思えばBetamaxのビデオをはじめ、少数派に属することが昔から多い。きっと そういう星の下に生まれたんだろうと思っている。最近は、ディジタル全盛の このご時勢にあえて銀塩のフィルム式カメラにはまっている。しかも、 Canon/Nikonという2大メーカではなく、PENTAXだ。 多数派であればしないですんだ苦労も数多い。パソコンで言えば、新作ソフ トのリリースがされなかったり周辺機器の対応が違ったり。ビデオにしてもテー プの入手がしにくい等、枚挙にいとまがない。銀塩フィルムだっていつまで手 に入るか心配になってくる。ことわざだって『寄らば大樹』と言うのに・・・ では、なぜ苦労してまで少数派でいるのかと言うと、これはもうコダワリと 言うしかない。強い思い入れ(もしくは思い込み)がないと続かないと思う。10 年前にBetamaxで録画したアニメは、いま見返しても良い発色していると思う し、X68kのマシンアーキテクチャはやっぱり美しい。多数派を前にして、『俺 のはマイナーだけど××がすごいんだぞー』と内心では思っている(笑)。 そのモノに対する入れ込みが強いのだ。 現在、VHSはDVDレコーダに取って代わられつつあるが、我が家のBetaビデオ はいまでも現役。X68kは2年前の引越し以来、火を入れてあげられていないが、 コレは、自分のコンピューティングの原点だからたとえ壊れても手元に置いて おこうと思う。最近は、Windows上で動くエミュレータもあったりして、楽し めるし。一方、あれだけの栄華を誇ったPC-98はいまや跡形もない。 コダワリを持ち続けた少数派のほうが、結果的に長生きになっていると思う。