北欧切手の世界

  1. 北欧の範囲(え!カリブ海も北欧?)

みなさんは「北欧」という言葉を知っていますか。「北欧」とはスウェーデンや、フィンランドといったヨーロッパの北にある地域の国の集合をさしています。

ところが、切手の世界ではもっと範囲が広くなります。カナダの北にある世界最大の島はグリーンランドですが、ここはデンマーク領です。もちろん現在、切手を発行しています。

 

   北欧の古い地図(NORDEX95のふみカードより)  右がスカンジナビア半島、下の方にイギリス、左上はアイスランド、グりーンランド等

また、過去に切手を発行していた地域としてはカリブ海に浮かぶ島に旧デンマーク領があり、1856年からアメリカに売却される1917年まで切手を発行していました。スウェーデンも郵便局こそ有りませんでしたがカリブ海の島を領有していました。隣の島のイギリスに郵便を頼っていました。また、17世紀(江戸初期)には現在ロシアのペテルスブルグはスウェーデンの小さな漁港でしたし、エストニアやドイツの一部もスウェーデン領でした。

切手ではなく、郵便を考えるとさらに範囲は広がり、1652年10月15日に日本の長崎の出島からスウェーデンに宛てられた手紙が知られています。1654年10月28日に台湾、1655年9月13日にストックホルムに到着しています。

このように北欧の地理的な範囲は現在、みなさんが頭にうかぶ範囲をはるかに超えて全世界に及んでいます.

 1652年日本の長崎・出島からスウェーデンに宛てられたカバー

  (ストックホルミア86カタログより)

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